編集に携わられた皆様

神戸市衛生局長 宮本 包厚

 難病対策が昭和47年10月に国の施策として取り上げられ「難病対策要綱」が策定されてから早や20年が経過しました。

 特に難病患者の方々に社会から広く関心が寄せられ、医療費の公費負担の対象となる疾病数も年々増加し、その結果、疾病の早期発見、早期治療が少しでも推進されてきたことは、難病に悩む患者さんやそのご家族にとって大きな成果をあげたことと思います。

 その間、神戸市におきましても難病に関する相談体制の充実、在宅ケアの推進など、独自の対策事業に取り組んできたところです。

 しかしながら、難病の原因や治療法等が完全に解決されるまでには、まだ道は遠いのが実状です。

 それゆえに難病患者の方々とご家族にとって医療と福祉の両面から、難病対策を推進しなければならないと考えております。

 「重症筋無力症」は厚生省が指定している特定疾患の一つですが、最近の研究の著しい進歩により、原因の完全な解明や治療法の確立も近いと言われています。

 このようにごく最近まで全くの原因不明とされていた疾患のい原因が明らかとなり、新しい治療法が開発されつつあることは、他の難病に対しても大いに希望をもたせるものであり、我が国の難病対策の大きな成果であると言えます。

 この冊子は「重症筋無力症」の患者の方々とご家族のために、知っておいていただきたい情報や知識を、日常生活や社会生活を送るうえでの参考にしていただけるよう経験的な実例をまじえ、できるだけわかりやすくコンパクトにまとめました。

 患者個人個人のケースの状況や度合いにより、対応の異なることもあり、必ずしも全てのケースに当てはまるものではありませんが、少しでもお役にたてていただければ幸いです。

 最後に、編集に多大な御尽力をいただきました「神戸市難病団体連絡協議会」の皆様に対しまして、この場を借りまして厚くお礼申しあげます。

平成6年3月


神戸市難病団体連絡協議会
全国筋無力症友の会兵庫支部
 支部長 勝木泰代

 重症筋無力症は、数多くの難病の中でも最も治療法の進んだ疾病の一つです。これはひとえに、我が国の筋無力症の研究に日夜心血を注いで下さった諸先生方のご努力の賜物であり、衷心より感謝申し上げます。

 しかし、一方では20年、30年と治療を受けながらも、今なお、重い症状に苦しみ、改善の兆しすら見えない同病の友のあることを思うと、胸を締めつけられる思いがいたします。一日も早く、一刻も早く、真の原因究明と治療法の確立を切望して止みません。

 このたび、神戸市よりの依頼を受けて作成した当冊子『難病ヘルスノート』(重症筋無力症)は、昭和46年(1971年)に「全国筋無力症友の会」が発足してより、平成6年の今日までの20有余年の活動の成果を網羅し、凝縮したものであります。

 平成6年(1994年)の現時点における重症筋無力症の「医療と生活」の両面に亘る情報の集大成であると自負するものであります。編集にあたっては、可能な限り『簡潔に、平易に』表現することを心掛けました。

 患者と家族の皆様に存分にご活用いただき、前途に希望を持ってご闘病いただきたいと願っております。

 編集にご協力下さった「全国筋無力症友の会・大阪支部、京都支部」の皆様には、心より感謝いたします。


編集に携わった方々(順不同・敬称略)

神戸市難病団体連絡協議会
全国筋無力症友の会兵庫支部
勝木泰代、坂下有加子、浅田俊彦、西田芳子、井千栄子
全国筋無力症友の会大阪支部
浅野十糸子、垣渕忠、池田公子、山辺大三、水田正
全国筋無力症友の会京都支部
高谷修、宮川明子(イラスト)