日常生活について
薬の服用
患者は、自分が服用している薬の種類、量、特色などをよく知っておくことが大切です。毎日の服用時間と症状の変動などに注意して、日々の療養生活の管理を上手にしたいものです。(そのために薬や症状経過の記録を日誌にしている人達もいます。)
- 抗コリンエステラーゼ系の薬(マイテラーゼ、メスチノンなど)は根本的な治療薬ではありませんが、一時的な症状改善に有効な薬で、多くの患者が日常的に服用しています。速効性がありますから、薬の効果が最もよく現れる時間帯(個人差が大きい)を知り、毎日の生活行動と考え合わせて服用する工夫が要ります。例えば、起床、食事、入浴、外出など筋力を必要とする行動の30分〜1時間前に薬を飲んで、体を動かしやすくします。
- 薬は空腹時にのむとよく効きますが、胃を傷めないよう服用前に少量の食べ物や牛乳をとったり、たっぷりの水と一緒に飲むようにします。
- 抗コリンエステラーゼ剤の飲み方は、個人の体調の変動に基づいて、その人の判断に任されることがありますが、この場合間違えば、抗コリンエステラーゼ剤の過剰服用は筋無力症の症状悪化、ひいてはクリーゼの危機に繋がりますから、減らす努力はしても、増量にはくれぐれも慎重でなければなりません。
- 手足の筋肉の一部がピクピク痙攣したり、よだれが出たり、発汗、顔がこわばるなどは薬過剰の危険信号ですから、注意しましょう。
- ステロイド系の薬(プレドニンなど)は重症例に使われ、良く効く薬ですが、胃潰瘍、糖尿病、骨そしょう症、緑内障など重要な副作用がありますから、医師の説明をよく聞いて、納得した上で服用することが大切です。ステロイドは服用を突然止めると、ショック状態(急性腎不全)に陥ることもありますので、医師の指示通り正しく飲むことが必要です。
- ステロイドの副作用を抑えるための工夫としては、医師によって少量服用、隔日服用、パルス療法などが行われていますが、患者もカリウム及びカルシウム分の多い食事や適当な運動を心掛け、過食に注意し、あるいは漢方薬を補うなどの工夫をすることも大切です。
